FORTRANに関する知識が昭和から更新されていない人の思惑をよそに、Fortranの需要は未だ存在し、企業や大学、研究所等で広く使われています。しかしながら、そのユーザ数や利用用途に見合うコミュニティ活動が行われているかというと、そうではありません。また、オンライン・オフラインを問わず、情報公開が活発であるとは口が裂けても言うことはできません。

新年度が明けて少ししたこの時期、Twitterで“Fortran“と検索すると、Fortranに苦しめられる多くの人の存在を知ることができます。ある者は大学の講義で、ある者は配属された研究室秘伝のコードをきっかけにFORTRANに向き合います。このように、FORTRAN/Fortranとの上手な付き合い方、Fortranの使い方を知りたいという人は数多くいるはずです。

一方、私の周りを見渡すと、まさに人の枠を超えたとしか形容できないFORTRAN/Fortranの達人が何人も存在しています。私自身は人の域を出ていませんが、長らくFortranを用い、オブジェクト指向プログラミングやCUDA Fortranなど、あまり情報のない使い方に取り組んできました。ですが、使い方について十分な情報発信をしてきたかと問われると、肯定することはできません。

このような情報・知識の断絶を解消することは、Fortranユーザの能力の向上、ひいては日本の研究開発能力の向上に繋がると確信しています。

「C言語は1973年頃に開発されました。そのため古い言語であるC++は滅ぼさなければなりません。」このような言説を聞くことはありませんが、ことFortranに関しては、このような言説が声高に主張されます。また、「Fortranユーザはソフトウェア工学を学べ」という主張も、定期的に現れます。一方で、FORTRANユーザ側からは、「プログラミングは手段であって、目的ではない」や「実行速度が遅くなるような機能は要らない」という声も聞かれます。それが正しい状況もなくはないでしょうが、そういった姿勢で成果を追い求め続けた先に現在の状況があったのであれば、改善しなければなりません。

Fortranユーザ全員が言語仕様やソフトウェア工学に精通しなければならないとは考えていませんが、それらの知識を有していることによる開発の効率化は、無視するには損失が大きすぎます。Fortranが対象とする問題に対して、既存のレガシーコードと上手く付き合いながら、ソフトウェア工学的な知見も導入しつつ、開発および保守管理を効率化するうまいやり方を模索する場にしたいとの希望を込めて、モダンFortran勉強会と名付けました。皆様のご参加をお待ちしています。

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